税務申告

1.決算

1.決算

 決算とは期末に主要簿や補助簿を締めてこれまでの取引などを決算としてまとめることをいい、最終的には貸借対照表と損益計算書を作成することを意味します。通常は、試算表の作成、決算整理事項のまとめ、清算表の作成、帳簿の締切、決算書(貸借対照表と損益計算書)の作成というように作業が進みます。

2.減価償却

 会社で購入した設備品などは、一度資産に計上した後、それぞれの耐用年数に応じて少しずつ経費化します。これを減価償却といい、対象となる物事に減価償却の償却期間が定められており、例えば、パソコンは4年または5年、コピー機は5年、電話は10年というように定められています。  

 また、減価償却の方法には、定額法と定率法の2種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあるので、状況に応じて使い分けるようにしましょう。

3.棚卸資産

 販売業などを行う場合には、商品の仕入れが必要になります。期末には仕入れた商品の在庫などを確認して資産計上することになりますが、これには多くの評価方法があります。大きく分けて原価法と低価法の2つに分けられ、原価法はさらに8つの方法(個別法、先入先出法、後入先出法、総平均法、移動へ金法、単純平均法、最終仕入原価法、売価還元法)に分けられます。

 どの評価方法を採用するかは原則として企業の自由ですが、事前に税務署への届け出が必要です。もっとも有利となる評価方法を選ぶようにしましょう。

4.利益処分

 企業が1年間活動した結果として、利益(または損失)が生じることになります。この利益をどのように配分するかを利益性分といい、株主への配当、内部留保、役員賞与などの方法が考えられます。このような処分方法を利益処分案としてまとめ、最終的には株主総会などで承認を得ることになります。

2.法人税の申告

1.法人税

 会社の所得に対してかけられる税金が法人税であり、決算で算出した財務諸表をもとに所得金額が決まり課税対象となります。ただし、会計上の所得金額の計算と税法上の計算は方法などが異なるため、最終的に申告調整と呼ばれる作業を行い、納税のための所得金額を算出します。

2.法人税の税率

 法人税の税率は、原則として以下の通りです。(資本金が1億円以下の会社の場合)
年800万円以下の所得金額・・・22%
年800万円を超える所得金額・・・30%

3.法人税の申告

 法人税は、事業年度終了日の翌日から2か月以内に税務署に提出することになります。ですので、4月1日始まりで翌年3月31日終わりの会社であれば、5月末までには法人税の申告を済ませなければなりません。

 また、事業年度が6ヶ月を超える場合には中間申告という制度があり、原則として事業年度開始の日から6カ月を経過した日から2か月以内に中間申告書を提出して納税することになります。

3.地方税の申告

1. 法人住民税

 法人住民税は、会社がある都道府県と市区町村に対して支払う税金で、会社の利益に応じて課税される法人税割部分と、利益に関係なく課税される均等割り部分とに分けられます。また、会社が東京都23区内にある場合には、道府県民税と市町村民税は1本化されているので、別々に納税する必要はありません。

2.事業税

 事業税とは事業を行っていることにかかる税金で、公共サービスの利用料という意味合いで費用の一部を事業者が負担するためのものです。事業税は前年の課税所得金額に応じて課税されますが、課税所得が290万円までなら事業税の納付はゼロとなります。

 税率は業種などにより分かれており、一般的な企業の場合には所得金額に対して5〜9.6%程度となっています。

3.地方税の申告

 地方税の申告と納付は、原則として事業年度末の翌日から2か月以内に行います。ただし、法人税と同様に中間申告があるため、事業年度開始の日以降6ヶ月を経過した翌日から2か月以内にも申告書を提出して年2回の納税を行います。

4.消費税の申告

1.消費税

 消費税はすべての物品販売やサービス提供などに原則として課税されるもので、前々期の売上高に対して課税されます。起業したばかりでは前々期という基準期間に該当せず、資本金が1000万円以下の場合には免税事業所となります。

2.消費税額の計算

 消費税額は原則課税方式で計算され、課税売上高×0.05−課税仕入高×0.03となります。ただし、この計算方法は手間がかかるため、小規模会社の場合には業種により割合が異なる簡易課税方式も認められています。

3.消費税の申告

 事業年度末から2か月以内に消費税の申告と納税を行います。ちなみに、納める消費税額が400万円を超えるような場合には、年3回にわけて中間申告を行い納税するようになります。

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